漢方薬は看護師があまり詳しく理解していなかったとしても医療現場で問題になることはあまりありませんでした。しかし、健康志向が高まり、漢方薬についての情報も簡単に手に入れられるようになった影響で現場の状況は変わってきています。看護師は漢方薬についての理解を深める必要が生じてきているのが現状の医療現場です。
漢方薬はドラッグストアなどで市販薬として手に入れられるので、医師が処方箋を出さなくても買えます。処方箋がなければ買えない漢方薬も多いのは確かです。しかし、医薬部外品にすらなっていない漢方のようなものがネット販売されていることもあります。このような漢方薬を患者が飲んでいる場合があるので注意が必要です。医師に診察を受けるときには薬を飲んでいるかどうかを聞かれます。薬局で調剤をしてもらうときにも薬剤師が市販薬やサプリメントを使っているかを聞くでしょう。しかし、患者は必ずしも正直に医師や薬剤師に話をしているとは限りません。看護師には心を開いて話してくれるというケースもあるので、漢方薬についてある程度の理解を持っていることが大切なのです。
漢方薬と他の薬の相性が悪かったり、漢方薬の中に手術前にはとるべきではない成分が含まれていたりすることもあります。入院患者でも外来患者でも漢方薬をセルフケアに使用しているかどうかを聞いてみるのが重要です。実は飲んでいるという話が出てきたらすぐに医師に伝えるようにしましょう。